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2008年10月20日 (月)

クローンは故郷をめざす

081006_clone_returns_main 目の前に大きな板があった。ほぼ直角に前をふさぐものは「坂」ではなくまぎれもなく1枚の「板」。そう、今度の富士スピードウェイでの自転車レースに向けてこの日は昇り練習にと板に思えるほどの急坂にチャレンジ。必死のパッチで見事走破したものの、さすがに太ももあたりがはってかなりハード、、でも今日は夜に大事なイヴェントがあるので3時には帰って昼寝をしなくては!1時間半ほど疲労で熟睡のあと、久々の六本木ヒルズへ。少し時間があったのでロロピアーナやマックスマーラを見て、新開店したというトレックの直営店を探していると何やら素敵な音楽がどこからか聞こえてくる、その音につられて歩いて行くとドラマ「風のガーデン」のテーマ曲だ。平原綾香の生ライブがオープンエアのアリーナで行われ、爽やかな夜風の中、しばし聞き惚れていると、ラストにあの「ジュピター」が始まるーホルストの「惑星」に歌詞をつけたこの曲は本当に素晴らしい。低音から高音まで歌い上げる彼女のこの1曲は感涙ものだった。最高に気分を良くしていよいよメインイヴェントへ。東京国際映画祭が行われているということも知らないほどの映画音痴である私がこの夜ここに来たのは、当店開店以来のお客様でもあり、お友達でもある彼女から先日メールを頂き、「例の映画がやっと完成いたしました(涙)。最初からこの映画を暖かく声援いただいたご夫妻をぜひぜひご招待させていただきたく メールさせてもらいました。お忙しいとは存じますが、最初に見てもらいたいなー!!」プロデューサー山本理恵さんのメールは、達成感と同時に並々ならぬ御苦労がにじみ出ていた。「クローンは故郷をめざす」。前回も試写会によんで頂いた「IZO」もビートたけしなど出演していて十分楽しめたが、ハッピーエンディング水戸黄門派映画初心者の私には少々マニアックな部分に戸惑うところもあり、今回のタイトル「クローン」をきいただけで、「おっ、近未来的サイエンティフィック+マニアックな映画?」と正直、身構えて席につく。監督中島莞爾主演及川光博両名の舞台挨拶の後、あっという間の110分。全くタイトルから想像していた映画とは違った。極めて人間的、刹那、日本の伝統を、素晴らしい映像で魅せる。今から思うと、あのヴィムヴェンダースが絶賛したという素晴らしい脚本なのに怒られるかもしれないが、全くセリフがなくても110分魅せれる映画かもしれないと。内容について詳しく書けないのが残念だが、石田えりや永作博美もすごく良かったし、これは是非シアターの大スクリーンで見て頂きたい本当にお勧めできる映画だと。そして0時を過ぎてヒルズのバールで一杯やりながら見た東京の空は大変きれいで、上映中隣の座席に座られ、この映画で重要な役柄をストイックに演じられた嶋田久作さんの長いアゴと彼の妙に輝いていた茶色のブーツを思い出しながら、「最近にない、感性を磨けた1日だった」と確認しつつ帰路についた。 (ロレ筆)

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コメント

もはや文筆活動は辞めたのか?!コーネリのDM専任コピーライターになったのか?!と思っていたロレさんの筆を執らせるだけの魅力がこの映画にあったのだ、というメッセージがを行間からヒシヒシと伝わってきました。ちょい懐かしいロレ節をふんふんと堪能しながら、この映画見てみたいな~~とツラツラ思いました。

投稿: コーネリスト | 2008年10月21日 (火) 23時27分

お褒めのお言葉ありがとうございます。
最近見た映画の中では秀逸でしたよ。あとお勧めはちょっと古いですけどアルゼンチン映画の「ボンボン」です。
富士チャレンジは見事完走しました!(何度も言わなくても知ってるって)

投稿: ロレ | 2008年11月20日 (木) 13時06分

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